TOPページ > 遺物ギャラリー > はにわギャラリー > 高廻り1・2号墳
長原高廻り1・2号墳は、1987年に大阪市平野区の長原遺跡で行われた発掘調査で発見された。
両古墳とも埋葬施設は失われていたものの、周溝から多くの埴輪が出土した。
一般に小規模古墳からこれだけ豊富な種類の埴輪が出土した例はなく、
4世紀末葉〜5世紀前半の古墳に樹立された埴輪のセット関係がわかる絶好の一括資料である。
個々の埴輪の遺存状況も良好であり、原始美術の観点からも貴重な資料といえる。
1992年に、33点の埴輪が国指定重要文化財となった。
- 長原高廻り1・2号墳 1/5枚目 -
古墳時代中期前葉 5世紀前葉
1号墳からは、写真の船・家・甲冑・盾・円筒埴輪のほかに、 靫(ゆぎ:矢を入れて背負う武具)・ついたて状埴輪や朝顔形埴輪のほか、 鏃(やじり)をかたどった土製品、 土師器が出土した。
- 長原高廻り1・2号墳 2/5枚目 -
高廻り1号墳 / 全長約10cm
粘土の板を切抜いて鏃(やじり)の形を作っている。 こうした形の鏃は、4世紀後半の青銅製のものに多い。 裏面も表面と同じようによく焼き上がっている。 このことから、鏃形土製品は、靫から剥落したものでなく、単独で用いられたことがわかる。 しかし、その用法はいまだ不明である。
- 長原高廻り1・2号墳 3/5枚目 -
高廻り1号墳 / 口径約40cm
周溝から出土した土器で、埴輪の編年観を補強する意味で重要である。内面をヘラケズリ、外面を横方向のハケによって調整する。須恵器出現直前の時期に属する。
- 長原高廻り1・2号墳 4/5枚目 -
古墳時代中期前葉 4世紀末葉
2号墳からは、写真の船・家・甲冑・盾・壺形埴輪のほかに、 靫(ユギ:矢を入れて背負う武具)・円筒埴輪が出土した。
- 長原高廻り1・2号墳 5/5枚目 -