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これまでの発掘調査によって、大阪市内の埋蔵文化財包蔵地(遺跡)の残存状況は意外と良好であることが明らかにされてきました。埋蔵文化財包蔵地やその周辺での土木工事は、埋蔵文化財の保護のために慎重かつ適切に取り扱う必要があります。 当協会では、大阪市教育委員会の委託を受けて、埋蔵文化財の残存状況を確認するための立会調査や各種の土木工事に伴う発掘調査を行っています。 |
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発掘調査で見つかった遺物は、ていねいに泥を洗い落とします。もとは一つのかたちになっていたものが、バラバラで見つかることが多いので、破片を集めてパズルのように、もとのかたちに復元します。そして、写真を撮ったり、図面をとったりして、誰でもわかるように大きさやかたちを正確に記録します。 |
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保存処理対象となる遺物については、X線透視テレビカメラシステムを用いて、その構造や遺存状態をはじめとする保存処理前の情報を記録します。 | |
その後、金属製品の場合は不要な錆を取り除き、樹脂を含浸して強化する減圧樹脂含浸処理を行っています。 木製品の場合は遺物に含まれている水分を糖アルコールに置換して固化する糖アルコール含浸処理の開発・研究を推し進め、実用化に至っています。 保存処理後の遺物は、温湿度を一定に保つことができる特別収蔵庫で保管しています。 |
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発掘調査の終了後、記録した写真・図面や、出土した遺物などを検討して、調査成果をまとめた発掘調査報告書を刊行しています。 |
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発掘調査で出土した遺物は、発掘調査報告書のための整理が終了した段階で、収蔵倉庫に保管しています。また、木器・金属器などの特別な処置が必要な遺物については、空調設備をもった特別収蔵庫において保管しています。ほかに、実測図原図・写真などの各種の調査記録も保管・管理を行っています。 |